「亜臨界アミノ酸液肥」とは、亜臨界肥料化技術を用い、製造された液体肥料です。
特徴として、原料のアミノ酸含有量やアミノ酸バランスを損なうことなく肥料化が可能なことが挙げられます。
従来の家庭生ごみや下水道汚泥が原料の微生物処理で製造した堆肥は、化学肥料と比較して栽培効果は決して高いものではありませんでした。しかし、下水道汚泥や家庭生ごみを原料とした「亜臨界アミノ酸液肥」は、その極めて高いアミノ酸含有量やアミノ酸バランスの良さで、公的な研究機関による栽培実験では、化学肥料と比して収量増など著しい効果が確認されています。
下水道汚泥や家庭生ごみに限らず、水産残渣、農林業廃棄物などバイオマス全般で製造することが可能です。
特にタンパク質豊富なホタテのウロは、亜臨界肥料化技術により、有害物質であるカドミウムなどの重金属が容易に除去され、アミノ酸含有量が極めて高い肥料となります。
なお、亜臨界肥料化技術を用いた、粉体肥料の製造も可能で、総称して「亜臨界肥料」としています。
亜臨界肥料は、200度〜300度・15気圧〜30気圧(処理物によって異なります。)の飽和水蒸気を用いた加水分解で生成されます。(特許出願中)
原料は、下水道汚泥、家庭生ごみ、水産・農業・林業系廃棄物などバイオマス全般です。 下水道汚泥や家庭生ごみを原料とした場合、下水道に含まれる凝集剤ポリアクリルアミドや家庭生ごみに含まれる異物混入廃プラスチック、病原性微生物による汚染が大きな懸案事項でしたが、亜臨界肥料化技術により全て完全分解され、安心安全な肥料となります。
亜臨界肥料化技術は、焼却ではないため、ダイオキシン類の発生はほぼ認められません。
独立行政法人 北海道農業研究センター(前国立農業試験場)に協力頂き、青梗菜などで比較栽培を行ったところ、収穫量は化学肥料と比較し約6割増という著しい効果を確認しました。
従来の堆肥と亜臨界肥料では、以下のような違いがあります。
水産廃棄物を原料とした亜臨界アミノ酸液肥原液のアミノ酸濃度は約8%、下水道汚泥を原料とした亜臨界アミノ酸液肥原液は約2.7%など、亜臨界アミノ酸液肥は、極めて高いアミノ酸量を含有しています。
市場に流通しているアミノ酸液肥は、アミノ酸含有量が明示されていないものが多くありますが、
弊社が品質の審査・認証した亜臨界アミノ酸液肥は、一定のアミノ酸含有量を保証いたします。
従来の堆肥と亜臨界肥料では、別図のような違いがあります。
参考:
亜臨界アミノ酸液肥 0.5L 5,800円、アミノ酸含有量 5%
市販されているアミノ酸液肥(他社製品) 20L 約50,000円、アミノ酸量 0.48%
昨今、植物がアミノ酸を直接吸収することが広く知られてきました。
化学肥料は、まずは土の中で分解された後、作物に吸収され、作物の中でアミノ酸を合成するという過程を経ます。日照不足等冷害時には、光合成がスムーズに行われないため作物の生育に影響が出ます。
しかし、作物がアミノ酸を直接吸収することで、時間をかけずにスムーズにタンパク質が合成されます。
この即効性・栽培効果については、上記(独)北海道農業研究センターでの栽培実験でも立証されています。
米、麦、大豆、根菜類、果菜類、葉菜類に亜臨界アミノ酸液肥を葉面散布しました。
共通していたことは、
- 病害虫に強い - 甘みが強い - 冷害・干ばつに強い - 収量が増えた
ということです。
根菜類は特に人参に効果があり、果葉類は「どぶ付け」することで格段に強い初根力がありました。
2013年春の北海道冷害時でも被害がなく、根こぶ病もありませんでした。
また、高価な「核酸液肥」との比較栽培でも、見た目にも成長が明らかに上であったことにも驚きました。